私の研究テーマは、女性の健康を生涯を通じてサポートする「ウィメンズヘルス」です。
尿失禁や骨盤臓器脱などの骨盤底機能障害に対するリハビリテーションをはじめとして、
腰痛などの産後のマイナートラブルや、妊娠中の転倒などに関する研究を行っています。
2023年11月3日、上記の論文がJournal of Orthopaedic Scienceにpublishされました。本研究では、母親向けのイベント(HAPPY MAMA FESTA@ナゴヤドーム)に参加していた産後1年以内の女性を対象として腰部骨盤帯痛(腰痛、あるいは骨盤帯痛)の有訴率を調査し、産後女性のうちの3人に2人(66%)が腰部骨盤帯痛を有することを明らかにしました。産後に腰部骨盤帯痛を有する女性の過半数(56%)は、専門家による治療の希望があると回答している一方で、医療機関を受診した経験を有する女性は一割未満(9%)にとどまっており、両者の間には大きな隔たりがあることを報告しています。本論文はフリーアクセスですので、どなたでもお読みいただけます。ぜひご一読ください。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0949265823002786?via%3Dihub
Relationships between stress urinary incontinence and trunk muscle mass or spinal alignment in older women
2021年7月20日、上記の論文がLower Urinary Tract Symptoms (LUTS)にpublishされました。本研究では、地域在住高齢女性における腹圧性尿失禁には、体幹筋肉量、および胸椎後弯角が関連していることを明らかにしました。本論文はフリーアクセスですので、どなたでもお読みいただけます。ぜひご一読ください。
2021年2月1日、上記の論文がNagoya Journal of Medical Scienceにpublishされました。妊婦体験ジャケットを着用し、妊娠後期を模した状態では、そうでない状態と比較して、バランス・歩行機能がともに低下することを明らかにしました。また、特に視覚によるフィードバックがない状態では、バランス機能の低下がより著明になることが示されました。本論文はフリーアクセスですので、どなたでもお読みいただけます。ぜひご一読ください。
2023年12月1日、上記の論文が理学療法ジャーナルに採択されました。本研究では、月経を有する女子大学生を対象として月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)の実態を調査し、重症度により月経周期の各時期における月経随伴症状を比較いたしました。その結果、女子大学生のおおよそ8割(79%)がPMSを有しており、PMSの重症度が黄体期(月経前)の月経随伴症状のみならず、月経期の月経随伴症状の重症度にも関連することを明らかにしました。詳細は、理学療法ジャーナル(2024年06月号)の誌面上にて、ぜひご覧ください。
https://www.igaku-shoin.co.jp/journal/551
2021年1月16日、上記の論文が日本女性骨盤底医学会誌において公開されました。母親向けのイベントに参加していた産後1年以内の女性を対象として尿失禁有訴率の実態調査を行ったところ、妊娠前、妊娠中に尿失禁を有していた女性はそれぞれ4%、64%であった一方、産後1年以内の現時点において尿失禁を有していた女性は32%にものぼりました。産後に尿失禁を有していた女性のうち、産後の尿失禁のために医療機関を受診した経験を有する女性はわずか6%であったのに対し、19%は専門家による治療の希望があると回答しており、産後の尿失禁の治療ニーズは決して少なくないことを明らかにしました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jfpfm/17/1/17_14/_article/-char/ja